エロゲ雑記帳

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各10段階評価
シナリオ…8
キャラクター…9
絵…8
エロ…7
音楽…9
システム・演出…8
総評…8

【感想】
まず、シナリオについて。全体的にはよく纏まっていたと思います。正直言うと割とシリアス寄りな作風なのと処女作ということもあり不安も有ったのですが、終わってみるとやって良かったなという気はします。シナリオの展開としては、章毎にヒロインとの個別ルートに分岐する脱落方式で、選択肢によってそのままメインのルートに進むか諦めてヒロインとの個別ルートに入るかって感じですね。自分は選択肢毎に各ヒロインのルートに進みましたが、この展開だと最初は一気にグランドルートまで進んで後で各ヒロインのルートに入るという選択肢も有りかな。シナリオの感想としては、やはり仲間達との絆を感じさせる形だったのが非常に良かったですね。特にメインのルートであるグランドルートでは“11月”の皆が一致団結する姿は印象深かった。こういうのは王道といえば王道ですが、やはり仲間達で協力する展開は好みです。個人的ににグランドルートで一番印象深かったのは主人公の気持ちの変化ですね。最初の頃は妹のためにと一人で動いて仲間ですら切り捨てる覚悟だったのに、展開が進むにつれて仲間を切り捨てることに躊躇するようになって最終的には仲間が居ないことに寂しさを覚える過程は主人公の仲間意識の変化がよく現れているなと思いました。話自体は“11月”が中心になるのでそこまでスケールが大きくはなりませんが、逆に小さく纏まっているからこそ無理のない展開になったと思います。途中、急展開は有っても超展開と呼べる展開にならなかったのは評価したい所ですね。
キャラについて。アイル可愛すぎいいいいいいい！いやあ、まさかここまでアイルが気に入るとは思わなかった。体験版やった頃は地味で大人しいキャラだな―印象だったのにアイルルートやってここまで評価が一変するとは。もうね、表情の変化が可愛すぎる。むーってなってムスッとした表情とか照れた表情とかも勿論良かったのですが、やはり極めつけはあの笑顔。正直、あの笑顔は反則だと思ったくらいですね。あれで完全にアイルに靡きましたから。個別ルート入るまで全然笑わなかったものだからいざ笑うとギャップ有り過ぎてヤバかった。後はアーンのシーンもCG付で有りましたが、あのシーンもアイルの可愛さにニヤニヤが止まらなかったくらいですね。個人的にはアイルルートだけでもこの作品をやった価値があったなと思っているくらいです。
絵について。メインの早川ハルイさんは神天以来。Lassを退社した後、ensembleの作品で見かけたのでウィルプラスに行ったのかと思ってましたが、フリーになってたんですね。割と綺麗な絵柄で取っ付き易いのは良いですね。まあ、塗りに関しては神天の方が好みかなとは思いますが。
エロシーンについて。アフターストーリー込で各キャラ3回ずつ。尺はそこそこ有り、割とエロい感じかな。少なくともエロシーンに関しては一定の水準は保っているかと。
音楽について。BGMは好みの曲が多いですね。個人的にはTo the Novemberが一番良かったかな。また、ボーカル曲も良曲揃いですね。OPのアルカディアもこれはこれで気に入ったのですが、やはりグランドEDのMiracle Flashが一番気に入りましたね。アップテンポな曲調に未来へと好き進む歌詞が絶妙で凄く好みです。
システム・演出について。システムはフォント変更不可以外は概ね文句なし。バックログジャンプが付いているのも嬉しいですね。演出面ではキャラの感情がデフォルメで演出されているのは好印象でしたね。
総合的には満足できる作品でした。体験版で気になったので購入しましたが、シナリオが良かったのは勿論のことキャラに関してもまさかアイルがここまで気に入るようになるとは思ってなかったですね。