さくらにかげつのレビュー。
各10段階評価
シナリオ…6
キャラクター…7
絵…7
エロ…6
音楽…8
システム・演出…7
総評…6
【感想】
まず、シナリオについて。良くも悪くもまったりとした独特の雰囲気がこの作品最大の特徴というか。設定的にもツッコミどころは多々あるんだけど、主人公やヒロイン達との和気藹々とした雰囲気を見てると許せてしまう不思議。ヒロインが4人ともポンコツで、最近のエロゲだとまず見かけなくなった光景とかも結構見かけましたね。ただ、個別ルートは個人的にイマイチでした。何か状況に流されるがままというか。最後も結局主人公じゃなくて周りが解決するパターンが多かったし。特に詩舞ルートとか最後の展開は幾ら何でも無理有り過ぎだろうと思わずツッコんでしまったくらい。正直、個別ルートはもうちょっと何とかならなかったのかと。共通のまったりとした雰囲気が良かっただけに個別ルートの落差が酷いというか。まあ、個別ルートは置いておいてもTrueとでも言うべきサクラにかげつは普通に良かったかな。サクラ視点での物語ですが、最後に主人公と別れてからの展開は切ない感じがよく出ていてこの作品で一番印象深いシーンでした。
キャラについて。よくぞここまでポンコツヒロインばかり集めたものだと感心する。どのヒロインもどこかしら欠陥を抱えていて、主人公が2ヶ月の猶予を持って真っ当にしていくというのがこの作品のメインテーマだが、展開が進むにつれて次第にヒロインが成長していく過程を見るのは微妙に父性を感じられたというか。大方主人公と同じような感じになりましたね。
絵について。絵はそんなに悪くはないかな。少なくともヒロインの可愛さはよく出ていました。
エロシーンについて。ここはイマイチ。大体2シーンくらいで守里だけ3シーンくらい有りますが、尺が短いですね。少なくともテキスト上ではもっとやっているシーンが有るんだからシーン数は増やせたような気がするんですがね。この辺ちょっと勿体無いかな。
音楽について。BGMはまったりとした雰囲気に一役買っていて良い感じでしたね。ボーカル曲はOP・ED共にお気に入りです。やはりMatricaの曲にハズレ無しというべきか。
システム・演出について。システムはもうちょっと機能が欲しかった所。少なくとも選択肢までスキップとかバックログジャンプは欲しかったですね。後はフォントの種類も増やして欲しかったかな。
総合的に見ると悪くはないけど、粗が目立った作品かな。色々な意味で昔のエロゲっぽい作品なので結構好みが分かれそうな所。