EXTRAVAGANZA ~蟲愛でる少女~のレビュー。
各10段階評価
シナリオ…9
キャラクター…9
絵…8
エロ…8
音楽…8
システム・演出…8
総評…9
【感想】
シナリオについて。全体的にかなり良かったかと。正しく、夢美や蟲…もとい、ムーとの成長物語って感じで時代ごとの変遷が上手かった。様々な人物と出会っていく事で夢美やムーが成長していくのが手に取るように分かりました。初めは拒絶さえしていたムーに次第に愛情を注ぐようになり、ルート次第では夢美の右腕となって一緒に戦っていく過程が凄く良かった。特にその15年に決着をⅡでムーが夢美を護るために炎に耐えて散っていくシーンは思わず感動してしまいました。何だかんだ言いつつムーに感情移入していたのかもしれない。まあ、それだけ夢美とムーの関係が良かったという事でもありますが。戦闘描写も結構良い感じで、かなり緊張感があってそれなりに燃えられました。中でも夢美編・壱でのレンとの対戦や成蟲編での煉獄との対戦は印象的でした。しかし、ささやかな幸せともいうべき日常シーンから全ての希望が潰えて絶望に到るシーンまであるのは流石ブラックサイクとでもいうべきか。バッドエンドとか最早狂気ともいうべき状態になってる所もあるし。
キャラについて。西と史郎がかなり濃かったですね。この作品の狂気を一手に担っているとでもいうべきキャラなんで一挙一動が結構印象的でした。どちらにしても底の知れない恐怖感がるのも特徴ですね。ぶっちゃけ、この二人が居なかったらここまで印象に残る作品になっていたかどうか。この作品のキャラは皆個性があって印象的だったんですが、中でも先に上げた二人は別格でした。
絵について。妙に少女漫画チックな所はメタヲの画風ですかね。以前はその画風が妙に合わなくて手を付けてなかったんですが、試しにやってみたら結構行けますね。しかし、これ時代毎にちゃんとキャラを描き分けているのが凄いな。しかも微妙に面影を残すように描かれてるし。
エロシーンについて。全体的にかなりハードなシーンが多かった。正しく全盛期ブサイクの本領発揮という感じですね。喘ぎ声というよりも呻き声や絶叫が中心なエロシーンというのもブサイクならではという所ですか。蟲が中心の作品なので蟲や触手主体のエロシーンがかなり多いですが、人間相手のシーンも割と有りました。しかし、これスカや肉体改造が平然と存在しているし悲惨なシーンもあるから結構きついシーンが多いね。まあ、耐性は既についているので全シーンとも難なく行けましたが。後、優斗との和姦が数行、酷い時には一言で済まされていたのには吹いたw本気で和姦を書く気がなかったか、時間がなくて削ったかのどっちかかね。触手との和姦はちゃんと有る辺り悪意を感じる。
音楽について。BGMは結構良い曲が多かったかな。何か陵辱ゲーとは思えんくらいに格好良い曲ばかりだったし。主題歌はデンカレじゃないのに若干の違和感。ブサイクといえばデンカレだと思ってたので。まあでも、これはこれで良い感じですね。
システム・演出について。6年前の作品とは思えないくらいに使いやすくて良かった。フローチャートとかかなり便利だったし。攻略が難しくて途中から自力での攻略を諦めて何故か一緒に付いてきた攻略ガイドに頼ってたんですが、フラグ管理がかなり複雑ですね。中にはそんな条件で分岐すんのかよってのもあったし。
全体的にはやって満足の作品でした。ブサイクの作品をやったのはMinDead Blood以来でしたが、やはりこの頃のブサイクの作品は神がかっていますね。