Re:birth colony -Lost azurite-のレビュー。
各10段階評価
シナリオ…9
キャラクター…9
絵…9
エロ…7
音楽…9
システム・演出…8
総評…9
【感想】
まずシナリオについて。今はエロゲでも珍しくなったSF主体の物語でしたが、全体的に綺麗に纏められていたという感じかな。アズライト以外の各ルートで徐々に伏線が明らかになって、アズライトルートでその答え合わせという構成は中々に上手かったと思います。伏線の回収の仕方も上手かったし。また、起承転結もしっかりとしてて良かったかな。最終的に青い少女を止めるというのが全体の共通項ですが、各ルートでしっかりと変化をつけていて最後まで飽きずに読み進められました。特に集大成でもあるアズライトルートの後半は盛り上がったし、これまでのルートの伏線が見事なまでに繋がっていたのも良かったです。また、SFとしてもよく出来ていたというのも大きく評価したい所。最近はSF物も少なくなってきてましたが、この作品をやって改めてSF物の良さを再認識した。
キャラについて。サブキャラも含めて全キャラともそれぞれ個性があって良かったかな。日常シーンでの掛け合いも良かったし、各キャラとも自分に出来る事を理解した上で動いているのも良かった。ヒロインについては、どのヒロインも魅力的でしたが、敢えて言うならセルリアとアズライトが気に入ったという所かな。セルリアは主人公に本心を曝け出すシーンが凄く良かったし、意外と行動力がある所が良かった。また、アズライトについてはやはり最後のアズライトルートが印象的だったのが一番大きいですね。しかし、アズライトの本名が普通に日系の名前だったのは何かギャップがあるね。アズライトルートのエピローグでも伏せられてるから本名は伏せられたままなのかと思いきや、普通に3分間ハッキングに載っていたという。
絵について。浅海さんの絵に触れたのはアルテミスブルー以来ですが、結構変わってますね。いつの間にかはぐれっぽくなってる。まあ、全体的に前よりも洗練されているので良かったですが。CGとか見てると一枚一枚が凄く綺麗で思わず見惚れてしまう。
エロシーンについて。尺はそこそこで悪くはないかなという感じ。各ヒロインで一枠ずつifとして本編では有り得なかったシーンを搭載したのは評価したい。また、サブキャラにもちゃんとシーンがあったのは良かった。後、アズライトに触手のシーンがあったのは本気で驚きました。まさか触手があるとは思わなかったというか。触手好きからしても思わぬ収穫でした。
音楽について。BGMは全体的に良曲が多かった感じですね。作中の雰囲気にも上手く合ってて良かった。個人的に気に入った曲は現実と決意といった所かな。また、ボーカル曲も良かったですね。特に主題歌のFractale Sequenceはシモツキンのボーカルが素晴らしく、また歌詞もよく合ってるので気に入りました。
システム・演出について。全体的にかなり使いやすかったと思います。SFなので専門用語がかなり出てきますがTIPSで分かりやすく解説してあるので基本的に困ることは無かったし、3分間ハッキングも本編とは違ってコミカルな雰囲気で分かりやすくて良かった。また、シナリオセレクトで各シナリオが章毎にやり直せるので再プレイ時にも便利ですね。また、演出も構造体やデータが動き等、割と凝っている感じでした。
総合的にはやって良かったと思えるほどに満足した作品でした。またこういうSF系統の作品がやってみたいですね。